あえて来た道を下る気もしない。山頂から大丹波川の奥茶屋に下ることもできるが、バスの運行が少ないので川井駅ま
で車道歩きをする覚悟が必要となる。また黒山にもどって、そこから高水三山の岩茸山、惣岳山を縦走し、御岳駅に出る
こともできる。
しかし、もっとも良い選択となるのは、さわらびの湯のある名栗側へ下ることだろう。西武飯能駅行きのバスは比
較的運行本数があるから帰路の心配もない。ゴンジリ峠までもどり、そこから尾根の背を下っていくと右に折れたところ
に岩茸石があり道は3つにわかれている。
左は、有間ダムの名栗湖に流れこんでいる白谷沢に沿って下る道である。石の横を通る道は、尾根を下り、河又に
下るものだ。右は湯基に下りる道であって、いずれを利用しても1時間ほどの下りとなる。前の2つはさわらびの湯に出て、
そこのバス停から飯能行きのバスに乗ることができる。
今回、私は尾根道をさわらびの湯に下ることにしたが、全般に植林中の下りが続くこの道に特に魅力があるとはいえ
ないから、さわらびの湯に下るのなら白谷沢を使うべきだろう。そこで、ここでは2000年に下った白谷沢の記録をその
まま残すことにした。
白谷沢を下る
私は入間側に下ることにした.まずゴンジリ峠に戻った.
ゴンジリ峠から有間ダムへの下り初めは、東に向かいほぼ一直線に急坂が続く.10分で岩茸石についた.
ここは十字路になっていて.岩の脇を直進すると、尾根を伝って有間ダムの下、河又橋に向かえるようだ.右は頂上からも見えていた湯基入
林道へ出てしまう.こちらをいけば、
名栗川橋バス停まで3kmと近そうだし、
名栗温泉もあって下りの候補としては魅力がある.
しかし、今日は最初から白谷沢に下ることに決めていたから、左に道を取った.
こちらは登りによく使われているようであるのだが、沢沿いだけに傾斜は急だ.
その分必要な時間は短くなる. 途中には、白岩、藤懸の滝もあって、これらにも立ち
寄っていきたいし、下りきった先には村営のさわらびの湯もある.
日の高い時間から一風呂あびて帰れるのは、低山の醍醐味というものだ.
降りはじめれば、すぐに沢の原頭に出て、その下に林道が通っていた.この沢が白谷沢であって、
脇に歩道がつけられている.冬季や雨天時など利用しないように表示されているのは、歩道の一部
が完全に沢床を通ることになるからであって、この部分の凍結が危険だからのようだ.
ここにはマムシに注意の看板まであった.
下り始めると15分ほどで、もうこの谷の核心部に入り、白孔雀の滝が落ちている.
歩道の脇から覗き込めるようになっているが、もし下から見たいのであれば、沢を伝わなければならないの
で少し難しそうだ.今日は、上から見降ろすだけで満足することにした.
次に現れる藤懸の滝も、歩道からはのぞき込めるだけである.少し下には踏跡があるのでここをたどれば、
滝の下に出ることもできた.2段に落ちる滝で高さはさほどない.
この滝の下には、鹿の死骸が落ちていた.滝の上から足を滑らしちたのであろうか.あるいはもっと上
から水で流されてきたのかはわからない.死体は整ったままであるから、ここで死んだ感じがする.水を飲みに
でもに降りてきたのだろうか.沢筋ではよく動物の死骸を目にする.
藤懸の滝を後にすると、歩道は沢を離れ林中を下っていく.20分ほどで、ダム湖の脇の車道に出てしまった.有間ダムの上を越えて、対岸の車道
を下ると、さわらびの湯の広い駐車場が現れる.飯能行きのバス停もここにある.入浴施設は、駐車場の一番奥にある.休日とあって混んでいたけれど、
施設は快適だ.春の日差しの中で、沢音を聞きながら、山々を見上げて入浴できるのは本当に気持ち良いかぎりだ.
後は、襲い掛かる眠気と格闘しながらバスで入間川を下るだけだ.川沿いにくねくねと曲がる道路も終わり、飯能の市街に出た.