高水三山
sannmon 岩茸石山

奥多摩入口部に位置する700m代の高水山、岩茸石山、惣岳山は、青梅線軍畑駅を起点とする、ひとつ続き のコースで結ばれ、手軽なハイキングの行き先高水三山としてよく知られています.

コースはこの軍畑ルートのほかにも、北東の成木から登る高水山の参道、南西の御岳駅からのもの、 西の大丹波を起点に名坂峠で棒ノ折山から縦走路に合流するルートがあります.

三山の中で岩茸石山793m山頂が実質的な目的地になっていることから、常福院のある高水山から入り、 岩茸石山に縦走、帰路惣岳山に立ち寄って御岳駅に下山する日程がもっとも一般的です.

成木ルート



青梅市北部、飯能市との境界部分に上成木集落があり、成木川に沿って家々が建つ.東青梅駅より都バスが 運行されており、山間部とはいえ比較的アプローチしやすい場所であって、登山口として使いやすい. 成木循環バスが折り返す上成木バス停、西から高水山に登る林道なちゃぎり線がつけられていて、まずは沢 沿いの車道をたどることになる。車道を登っていくと歩道入口の表示があり、ここから歩道をたどる. 高水山の参道で、道標をたどり登っていけば再び車道に出て、常福寺の山門だ.
成木入口 成木
軍畑ルート

駅から歩き出せるというアプローチの良さは、ハイキングの対象として重宝するようで、休日の朝奥多摩へ 向かう青梅線からは、この軍畑駅でぞろぞろと集団でおりていく山行者をよく見かけます.そのためか、にぎ やかな行楽地というのが、私がこの山にもつ強い印象となっていました.

その高水三山もさすがに冬季は人影まばらな静かな山になっているはずです.年の瀬を迎えた休日、 この低山3つに登ってみることにしました.

登ってみると、予想していたとおり、これといった魅力を感じさせるような山ではありませんでしたが、 予想外の収穫といえるのは、すぐ隣の川苔山や棒の折山をはじめとする奥多摩前衛部の山々の眺望のよさで、 手軽に出かけられる奥多摩の展望台と位置づけることができそうです.

高水山

JR青梅線が平溝川の谷を跨ぐ鉄橋を渡り終えると軍畑駅.駅を出て東側に歩いていくと、平溝川の谷 筋に降りていき、榎峠を越えて小曽木に向かう都道に出る.この都道を進み、平溝橋で左に分かれていく 平溝通りに入る.一旦平溝川を横切って進むと、次の高源寺橋に歩道入口を示す指導標があり、右側の道 に入れば、橋の名になっていた高源寺はすぐ上にあって、急勾配の車道をしばらくの間たどる.

車道を終え、植林中の歩道に入り堰堤を越える.その先で沢を横切り支流の谷に沿い、登山道は西に 向かって登っていく.高水山から東南に延びた尾根の上に出ると、この稜線沿いに北西に向かう.左に折れ、 成木川側から上ってくる林道が下に見えるようになり、常福院の前に出る.

庭の南側から頂に向けて登れば、そこが高水山の山頂である.軍畑駅を出発してから、ここまで 1時間ほどしかかかっていない.しかし、これでもう登りの大方は終わってしまったことになり、あとは残す2つ のピークを縦走して下るだけの行程しか残っていない.

脇に見晴らしの良い小さなスペースがあったので、地面に腰を降ろし、南側の山々をじっくり 眺めることにした.すぐ前に、これから向かう惣岳山があり、その背後には、間に多摩川を挟んだ、御岳山、大岳山の 姿がある.その背後には、丹沢の山々が作る稜線が、逆光で壁のようにたっているのが見える.

霞んでしまっているが、丹沢の山々を遠望したとき、それぞれのピークを知るコツは、よく目立つ3つ並んだ三角形、 三峰を探しだすことだ.あとはそれとの位置関係によってピークを同定していくことができる.

手前の稜線に目を向けると、多摩川南岸の尾根を真横からみることになる.ここには、八王子側に向けて送電線 がこの尾根を越えていて、鉄塔が一列に並んでいる.送電線とは無関係な鉄塔を見つけることができれば、それは2つある 中継所アンテナのいずれかとなり、左は梅ノ木峠、右は大塚山であるから、それらの間には、日ノ出山と御岳山があること になる.

日ノ出山は、半円形の容姿、山頂には木々が並んでいて確認しやすい.双眼鏡があれば、山頂のあずまやも見 える.御岳山は、その背後にある大岳山と関係から見い出すことができるであろう.その姿からすぐわかる大岳山の のっぺらな山体の右には、ごつごつとした形の御前山も見えている.

ここ高水山からの展望範囲はこのくらいであろう.高水山山頂は木々に囲まれ展望はない。おまけに山頂にはアンテナまで建っているが、それでも弁当を広げる人々で にぎわっている.高水山山頂はそのまま通り越し、次の岩岳石山に向かうことにした.急な下りを降りたところに、北側を 巻いてきた道が合流した.
高水山からの遠望
丹沢
日の出山
左上:日の出山、麻生山、背後には丹沢の山々.
左:日の出山.右後ろの山々は大岳山から続く馬頭刈尾根.
上:御前山.

岩茸石山

 途中にあるピークを越えて下っていくと分岐に出た. 前方の急坂を登れば岩茸石山で、左は巻き道であって、この山頂は巻いて惣岳山に向かうことになる. ここを巻いていく人はいないことだろう.岩茸石山は高水三山の主峰ともいえる存在感がある.急なのぼりを 息を整えながら登ると、三角点の標石がある山頂に出た.標高は793メートル.南側に並んでいる木々は視 界をさえぎってしまうだろうが、すでに落葉しているから、今日はかろうじて眺望が得られた.

それよりも、北から北西にかけての展望に専念すべきであろう.北に位置している棒ノ折山とその手前 にある黒山が見えている.特に際立った特徴がないので、東南の尾根の末端から順に稜線を追っていくことに よって初めてその位置が確認できる.

この稜線は、小沢峠から成木川北側に続く尾根のものであって、以前私が棒ノ折山に登ったときにも この上を歩いている.今立っている岩茸石山も見えていたのかもしれないが、思い出そうにもはっきり した印象は残っていない.

黒山の山頂では、ここの北側直下にある名坂峠を経て北西に縦走していくルートが合流していた.この ルートをたどれば棒ノ折山も2時間ほどでいけそうだ.

棒ノ折山は長沢背稜から続いてきた県境尾根の東端部にあたり、この稜線は多摩川水系北の 垣根となっている.棒ノ折から日向沢の峰に続くこの壁の南側に沿って大丹波川は深く切り込んだ谷を 作っていて、その南西にあるピークが川苔山のものであることは一目瞭然である.さらに目を南にやると、 急激に高度を下げていく大ダワがあり、この窓越しに雲取 山が見えていた.その南にある台形の本仁田山は、どの方角から見てもその容姿は変わり映えしなく、奥多摩ではみ つけやすい山のひとつだ.

惣岳山

本日の最終目的地、惣岳山は、山頂に青渭神社が建ちその周囲は社を取り巻く木々に覆われて、展望の 魅力に乏しい.岩茸石山山頂を出発する.山頂の西側から下りはじめると、このピークを巻いていた 植林内の巻き道と合わさって歩道は南に向かっている. 尾根の東側に出たあたりは、平溝川の谷は大きく伐採されていて、東北東には山頂にアンテナが立つ高水山の 山頂が見えてくる.さらに進むともう少し西側も見えるようになり、岩茸石山も見えるようになった.  尾根の西側に出たところでは、多摩川の流れる谷の展望が開ける. 歩道から右手に分かれた道の先には展望台がありここに立つと、大丹波川をはさみ、本仁田山と川苔山の よくみえていた.惣岳山の山頂への急登を終え、四方を木々に囲まれた薄暗い山頂には、金網で厳重に囲 まれた青渭神社が建つ.山頂に建っているとはいえ、社のつくりは立派なものだった. しかし、金網越しとは哀れな限りだ.

御岳駅に向かい下る.ここは神社の参道でもあるから、しっかりした道が続く. 杉の大木の下に井戸があり、木の間には縄が張ってあった.小さな送電線の鉄塔を越えると、沢井方面の 分岐に出た.道標に書かれている距離では300mの差しかないので、すぐ前のピークを越す 急坂をのぼらずにすむ川井に降りようか迷ったが、予定していた通り、まっすぐ御岳側に向かうことにした.

多摩川に沿う沢井あたりの家々が、前方に見えるあたりまでくると、川のせせらぎや車の行き来する音も聞こえてくる. 下っていくと慈恩寺の脇に出る.そのすぐ前の青梅線の踏み切りを渡れば青梅街道に出た.  ここを右折、すぐ先に御岳駅はある.

登山口 高源寺橋脇には、三山登山道の入口がある. 高水山 高水山(岩茸石山から見る).背後には、関東平野の辺縁、青梅から狭山にかけての平野部が見えている. 御前山 岩茸石山 岩茸石山 山頂 三等三角点のある山頂. 棒ノ折山 棒ノ折山 川苔山 大丹波川を挟んだ先には川苔山. 雲取山 大ダワの先には雲取山. 惣岳山 惣岳山(高水山山頂手前より).背後に大岳山と御前山がみえている. 本仁田山 川苔山本仁田山川苔山
沢井沢井方面を見下ろす.
秋の高水三山
 私が訪れた時には、すでに紅葉はピークを過ぎ、山々のまだらは茶色にとなっていました. 
2002年11月撮影
高水山 高水山. 岩茸石山 岩茸石山. 惣岳山 惣岳山.
map 軍畑駅 20分⇒高源寺(登山道入口) 10分⇒ 堰堤の上 25分⇒ 常福院 5分⇒ 高水山山頂 5分⇒ 巻道合流 5分⇒ 岩茸石山分岐 5分⇒ 岩茸石山山頂 10分⇒ 巻道合流 10分 ⇒ 見晴台 5分⇒  惣岳山 山頂 25分 ⇒ 沢井分岐 25分⇒ 御岳駅
他ルート:上成木から高水山に登るルート、大丹波川側から名坂峠を経由するルートが利用できるほか、棒ノ折山から黒山を経て縦走するコースもあり.
bus
maps 奥多摩湖  (二万五千分の一地形図).
山と高原地図 奥多摩
山渓登山地図帳・7 川苔・御岳・高尾
登山ハイキング・16 奥多摩・大菩薩
trans
橋 平溝川を渡る、青梅線、奥沢橋梁
JR青梅線軍畑駅下車.この駅を起点に歩き始める.帰路はJR青梅線御岳駅.
web 関連したページ
隣の、本仁田山と川苔山、はこちらににあります。
Okusawa 青梅線が平溝川を越える奥沢橋梁は、鋼脚(トレッスル)橋、数ある奥多摩エリアの橋の中でも特に変りもの.また国内でも数少ないめずらしい構造の橋とのことだ. この橋のポストカードイメージは、こちらのサイトで 配布することにした.ぜひ訪問を.
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