川苔山
山頂部

川苔山は多摩川北岸、奥多摩駅の北方に位置し、標高1000メートル前半の標高は日帰りに手頃なことから、 休日のお昼時、山頂は家族連れから健脚者まで様々な登山者を集めにぎやかだ。

山頂は西側が開けていて、石尾根から雲取山の眺望にすぐれ、右手にやや離れて三ツドッケや天祖山なども見えている。 天気がよければ、南側に富士山の眺望も期待でき、手ごろなだけでなく充実した山行を楽しめ、繰り返し登られるこ との多い山である。

routes

バリエーションに富む川苔山のルート中、利用者の多いのは南西からアプローチする川苔谷ルートであろう。 この谷は、川苔山から蕎麦粒山へかけての稜線西側の水を集めている谷で、中流域には百尋の滝があり探勝道が整備されている。 奥多摩でもっとも美しい百尋の滝に立ち寄ってから山頂に向かうことになり、人気の高い奥多摩を代表する登山道ともいえる。

川乗橋のバス停に始まる林道部分と沢沿いの探勝道を辿るルート前半はゆるい登りがあるだけで、晩春初夏の日差しの中でも 快適だ。沢沿いを歩く爽やかさがプラスされ、新緑の季節におすすめのコースである。

地図

百尋の滝で休憩、ゆっくり鑑賞してから歩き始めれば、支流の横ヶ谷に沿ってつけられた登山道となり、ややきつい登り が繰り返されるがそれも長くはなく、ゆるやかな部分となる。沢沿いに進むようになり急登で東の肩に出れば、山頂はすぐだ。 また、このルートには西側の足毛岩側から山頂に至るコースもあり、いずれを使っても要する時間は比較的短い。

一方、下山時に利用されることの多いのは東南側のルートである。鳩の巣ルートは 最短路であり利用者が多い。まず、山頂の東にあって横ヶ谷側の歩道が登ってきている東ノ肩から南東に下り舟井戸 に出る。ここから植林中に入る歩道があり、どんどん高度を落とした後、入川谷にそって南下するようになる。 本仁田山に向かう登山道の分かれる大根ノ山ノ神をすぎると、棚沢へ至るやや急な歩道となって集落に出る。 コンクリート舗装された急な車道を下れば、青梅線の踏切を超え鳩の巣駅に達する。

入川の東側にある赤杭奈尾根ルートによる下山は後半の尾根を辿っていく部分がやや長丁場で弛れる感じがするが、 このルートも直接駅に降ることができ便利である。山頂から東の肩に降り、さらに東に進むと曲沢ノ峰というピークが あって、防火帯を下るコースとなる。稜線部分を終えると、東側に折れて植林された斜面を下り高度を落としていき、 一端車道に出る。車道をしばらく進んだところで登山道の続きがあり、これをたどった先には古里側と川井側の分岐が ある。古里に下る場合が多いようで、急な下り坂となって車道に出ることができ、駅まで歩くことになる。

北面のルートは、川苔山の北にあるピーク日向沢の峰から続いている尾根の背に設けられた防火帯を辿り曲ヶ谷の峰 を経て東の肩に出ることになる。この防火帯へは、大丹波川に沿ってつけられたルートを使い、日向沢ノ峰の南にある鞍 部である踊平に登るのが普通であろう。

地図

青梅線川井駅の西で多摩川に合流しているのが大丹波川で、この川筋に沿って清東橋か時間帯によってはその手前の上日 向までバスが運行されているので、アプローチに利用する。バスの終点から、林道大丹波線を歩き、獅子口小屋跡へ 向かう登山道に入る。

川床を行くルートを辿り小屋跡の前に出ると、ここでルートは2つに別れ、左手は獅子口を経て横ヶ谷平に向 かうコースだ。獅子口は小屋跡より50メートルほど先にある小さな洞のことで水が流れ出ている場所だ。 もう一方は、大丹波川と川苔沢の分水部である踊平へ向かうコースで、荒地となっている小屋跡を奥まで進み、沢の左 手を急登する踏み跡を辿っていけば稜線部の防火帯に出る。

南の本仁田山へ続く鋸尾根を伝うルートも下山路として健脚者に利用されている。鳩の巣ルートへの下りが始まる舟井戸 には、鋸尾根の稜線への分岐があって踏み跡を辿ると、鞍部大ダワまで進むことができる。また、舟井度から鳩の巣駅側に下 ったところには大ダワへの分岐があって、ここから登りなおすコースもある。

大ダワへは大根ノ山ノ神から、川苔山西側にある足毛岩の肩に向かう歩道も登ってきているので、本仁田山まで縦走せず に鳩の巣駅に下ってしまうバリエーションもありえるだろう。大ダワから南に進み尾根沿いを登っていけば、コブ岩山を経 て本仁田山の山頂に達する。下山は、南の大休場尾根を安寺沢まで下り、そこから奥多摩駅まで車道歩きとなる。

探勝道を辿る

日に日に暑さが増す新緑の季節、沢沿いを流れる風に涼を取りながら、鮮やかな緑に包まれた 探勝道を辿るこの登山ルートはその魅力をより増加させ、奥多摩に出かけようとすれば、最初に思いつく 候補になる。

奥多摩駅を出発した日原線のバスは、青梅街道に出ると日原川を超えている氷川大橋を渡って右折 し日原街道に入る。進むバスから、時に沢床へ達した陽光の反射するのが見え、夏の入口に達した川苔 谷の美しさに期待を膨らめ、まもなく到着するバス停を待つ。

集落部分は終え、日原川の谷間にすがりついた車道にはいるとまもなく川乗橋バス停がある。 バス停は川苔沢に沿って付けられている川苔林道の入口にあり、鉄の扉の脇の歩行者用の隙間から林 道に入る。

昭和30年代につけられたこの林道は、ほぼ川苔沢の奥まで延びている。林道ゆえに落石は散らばっ てはいても、まだ新しい舗装された車道は緩やかに高度を上げながら、まずは沢の右岸を進んでいく。 暗い植林中、時に沢に差し込む陽光に照らされた水の流れを脇見しながら歩いていくと、時に視界が よくなり、結構高度を稼ぎ出していることに気づく。

竜王橋で左岸に渡り、すぐ次の細倉橋で右岸にもどったところが探勝道の入口であり、沢に沿って 整備された歩道が始まる。

さっそく、谷幅いっぱいに広がった大きな淵へ向け勢いよく流下する滝を見下ろす狭い歩道となり、 慎重に歩むとその滝のすぐ上で流れを横切り、左岸をへばりつくように進む道となる。

滑らかに削りとられた美しい岩肌、その上を流水が滑り落ちている。この長滝の次には、谷幅一杯 の低い滝が懸かっていて、そのすぐ脇で岩に刻んまれたルートを登ると橋がかかっていて対岸に渡り、 進めばすぐ左岸にもどる。 ほぼ直線に流れ下ってくる沢の流れを見ながらこの橋を渡り、沢の脇についた細い歩道を緩やかな勾 配で登っていき、次に対岸に渡ってからしばらくは沢床を離れて進むようになる。

再び沢床に降り流出した橋の跡を見ながら渡渉する場所は、百尋の滝のすぐ下流であり、対岸の急 な登りを登れば百尋の滝の入口に出た。前方には緑の中、水が一気に舞い落ちる百尋の滝の姿があり、 木段を下り滝の直下までいける。

高さ30メートルほどで決して高い方ではないが、奥多摩にある滝のなかでは規模において大きな 方に入るし、その整った容姿によって美しさでも上位にあることは確かだ。

すぐ前の川原で、風向きによってはふりそそいでくる水しぶきを浴びながら休憩することにした。 左手後方を見上げれば上には、岩に張りつくように設けられた林道の、その直下かから沢床まで一気に 切れ落ちた岩体がそそり立っている。

初めて、この滝に私が訪れたころ、この下にもひとつ滝があって、それをのぞき込むことができたのだが、 その後起こった大崩落とともに、こちらの滝は失われてしまった。

百尋の滝

休息を終え、滝の入口までもどって山頂に向け歩道を進むことになる。しばらくは急な登りが続き、 コース中もっともしんどい部分だ。植林中のやや平坦な部分に入ると下りになって沢をわたっている。 沢に沿って南に進むその先に、足毛岩の肩へ向かう歩道の分岐がある。

山頂稜線部の西にそそり立つ のが足毛岩で、この付け根を超えて川苔山と本二田山を結ぶ稜線にある大ダワまで登り、それを超え て鳩ノ巣まで続くルートがあり、ここがその分岐である。

足毛岩の元からは、稜線を伝って川苔山の山頂へ登るルートがあり、こちらを使っても分岐をその まま進んで横ヶ谷に沿って登っていき東の肩から山頂へ至るルートとほぼ同じ時間で山頂に着くことが できるので、どちらを選ぶか迷うところだが、今日は使用頻度の低い足毛岩のコースから登ることにし た。

足毛岩に向かい右手に折れていくと、カラマツ林になりまもなく足毛岩の肩に出た。分岐となって いて右手には足毛岩があり、まっすぐは大ダワ、左が山頂だ。まず、岩の絶頂を期待し足毛岩に向けて たどってみたが、林の中でそれ以上先はよくわからない。肩に戻り山頂に向かう急な登りに入る。

まもなく山頂が左手に見えてきて、防火帯に出る。山頂まで急坂の続きで、最後でもありややしんど いところだが、防火帯の踏み跡を一歩一歩たどれば山頂にでた。

CourseTime
JR青梅線奥多摩駅 15分(バス)arrow 川乗橋 35分arrow 細倉橋 40分arrow 百尋の滝  30分arrow 足毛岩分岐 15分arrow 足毛岩の肩 25分arrow 山頂 5分arrow 東の肩 15 分arrow 舟井戸 70分arrow 大根山の神 25分arrow JR鳩の巣駅
Transportations
往路:JR青梅線奥多摩駅下車.西東京バス東日原行きに乗り川乗橋で下車.
帰路:JR青梅線鳩ノ巣駅から乗車.
川乗林道 林道川乗線
歩道の入口 細倉橋を渡ると探勝道の入口がある。
長滝 西川林道に探勝道入口がある。
小さな滝 探勝道は沢床に降りてしまい小さな滝を登る。
分岐 足毛岩方面の分岐
足毛岩の肩 足毛岩の肩、左に折れると山頂、直進は大ダワを経て鳩の巣へ向かう歩道であるが 通行止になっていた。
山頂部 山頂が見えてくる。

横ヶ谷コース

小屋 数年前まで東の肩に建っていた小屋。
東の肩

鳩の巣駅から

鳩の巣ルートは大部分が植林中の仕事道であり、私にとってそれは下山路としての価値しかない。 なにしろ直接駅に出れるから、このルートを下る予定にすれば、山頂ではバスの時刻を気にすること なく、気の向くまま過ごせることになる。

歩道の状態も年間を通して安定しているし、山頂から東の肩に出て、舟井戸に下りさえすれば、 そこから先は、ほぼ一本道であってただただ下っていくだけなので、迷う心配をすることもなく 棚沢集落に達することができ、下山道として利用を進める人も多いはずだ。

そんなルートだから、私があえてこちらから登るとなるとそれは冬のことだ。新雪直後であったり 凍結のある谷筋を一人で登っていくのは心細いし、そうそうに切り上げたい冬期の登山では、バスに乗 っている時間もなくしたいし、その時刻に合わせて家を出るのもうっとしくなり、こちらのルートが出 番となる。

ぐんと減るとはいえ、冬であっても休日奥多摩の山々に登る登山者はいるもので、朝青梅線に乗ると その姿がいくらかある。だいたいは御嶽駅でおりていき、特に積雪のありそうな日には、それを目当て にしてか結構まとまって降りていく感じだ。次に降りていくのが鳩の巣駅で、人数はほんのわずかで はあるが、川苔山へ向かうのだろう。

せっかく駅からスタートするのだから早い時間帯が良い。日の出前にスタートし、昼くらいには 降りてしまう日程で、早朝がらがらの鳩の巣駅に降り立つ。氷つくような寒さの中、身支度し歩き だした。勝手知ったルートだから地図もいらない。踏切りを渡って、まだ活動をはじめていない集落の 中の舗装された車道を登っていく。

ここの車道は、いつも下った後の疲れた足にきつく感じるが、登りだとその急勾配がより実感され る。当然、集落の家々が先にあって、そこに後になってできたのが車道であるからだろうか。斜面の最 短距離を登る急勾配の車道でコンクリートには溝が切られている。

突き当たりにあるお寺の脇から左手に向けて歩道が始まり、まもなく神社から登ってくる歩道が合わ さり、西川の谷側に出て前方に山々が見えてくる。やや急な登りで植林中を登ると、大根山の神に着いた。

大根山の神には、西川から林道が登ってきている。大ダワ、そしてその途中から本仁田山へ登る杉の殿 尾根のコースが分かれていく歩道の入口が車道の向かいにある。右の入川側から川苔山に向かう歩道は、 最近、車道が延伸され一端車道を歩いてから入るようになった。

入川は、川苔山から曲ヶ谷の峰に続く稜線南面を源にする沢で、東を赤杭奈尾根に西を鋸尾根で区切られ た流域をもつ。鋸尾根側の支谷の源流部には舟井戸という名をもつ場所があり、ここへ向かう歩道は入川西斜 面の植林中でやや高いところを進んでいく。

特に特徴のない緩い勾配の道筋が続きあきてきたころ、やや自然林の残るところに出て、沢を巻くよ うに左に折れていく。この部分には石垣がつまれていて、細い歩道がその上に設けられている。

その先も植林中の道で、時に激しい水音が聞こえてくる場所だ。葉がおちいくらか視界の良くなった冬には、 谷筋の奥を凝視すると、滝のような白い直線が見えていて、これは入川にあるという早滝か銚子滝のものであ るようだ。

左手の木々の中に大きな岩が立っている場所に出て支沢を超えると、ここから歩道は右手に折れていき、 いくらか登りが急になってくる。折り返すように西北に向かうと、植林中の斜面を登り高度をかせぐ部分に 入り、大ダワの分岐が現れる。

木段も設けられていたりする登りがその先も続き、稜線と並行して進むよう になると、まもなく鋸尾根の道と合わさり舟井度に出る。

舟井戸 舟井戸は広い切り開きになっている。

舟井戸は、尾根の背が広くなっていて、東側の入川源頭部はくぼみになっている。西側には、川苔沢の支谷 である逆川の谷筋が登ってきていて、ここから山頂直下にある東の肩までこの沢は突き上げている。

曲ヶ谷の峰 に向け稜線づたいには急な防火帯が切られていて、その左に沢筋の東の肩に登るやや急な歩道が始まる。すぐ現れ る水場の分岐をすぎ、左に折れるように登っていくと東の肩に出た。

東の肩は、百尋の滝を経て登ってくる川苔谷の登山道の横ヶ谷を辿るルートが合流していて、山頂の登山者の 声も聞こえるようになりいつもなら急ににぎやかになる場所だが、今日は人気がない。ここから東に登ってい くと曲ヶ谷の峰があり、先ほどの防火帯を経て登るルートからこちらに出ることもできる。

以前、ここには緑トタンの廃屋があって私にとって、それは川苔山を記憶に残すランドマークだったのであるが、 今は完全に崩れさっていて残骸が残っているだけであった。

山頂に向かう切り開かれた斜面、さすがに積雪から何日がたっているので踏跡はあった。三角点の設置された 川苔山の山頂は雪に覆われ静まりかえっていた。眺望できるあたりの山々は、葉を落とした木々の作る模様と雪の コントラストのモノトーンな世界であり、山頂の静かさをよりいっそう印象付けるものであった。

川苔山山頂部 山頂部分
大根山の神 大ダワ方面のルートが分かれていく大根山の神。
石垣 石垣の積まれた部分。
岩 左手の木々の中に岩が現れる。
大ダワの分岐 大ダワの分岐。
舟井戸へ 舟井戸への登り部分。
舟井戸 直進(南)が鋸尾根の稜線へ登る道、左が鳩ノ巣方面、手前が山頂側である。
東の肩 横ヶ谷のルートが登ってくる東の肩。
山頂へ 東の肩から山頂に登る切り開きの部分。
山頂 雪の積もった山頂、ここが川苔山とは思えないくらいひっそりとしていた。

赤杭尾根

赤杭(あかぐな)尾根は、都県界尾根から日向沢の峰で派生している尾根筋で、川苔山の東にある曲ヶ谷の峰 を経て南東に向けて、青梅線川井駅の西まで延びている。この尾根によって入川と大丹波川水系は分水され、稜線には エビ小屋山、赤杭山(地形図では赤久奈山と記載されている)、ズマド山などのピークを乗せている。

この尾根の入川側は大部分が植林となっていて景観の点でも、長くダラダラと高度を落としていく長丁場のコースである ことからも、そこを歩くことにさほどの魅力が感じられるわけではないが、古里駅や川井駅まで直接下れるコースであること が重宝され、川苔山の下山で使われることの多いコースだ。

また、頂部である曲ヶ谷の峰には、北の横ヶ谷平側から巻道がついていて、これを使うと日向沢ノ峰蕎麦粒山からの下山ルートとしても重宝する。

川苔山下山の場合、山頂から鳩の巣コースの分かれている東の肩へ下ったら、前に見えている曲ヶ谷北峰に登りなおせば ピークにある道標から赤杭尾根側に向かう歩道が別れていて、樹林中を進むとすぐ南峰に出ることができる。

南峰は舟井戸から登ってきている防火帯と赤杭奈尾根側の防火帯が逆V字に合わさっているその頂点であり、東側の防火帯の先 にある狼住所(おおかみすんど)という名のある場所へ向けて下っていく。ここに北側からの前述した曲ヶ谷北峰を巻くルートも 合流していて、右手には舟井戸コルに向かう植林中の道が分かれている。

真名井北稜と赤杭奈尾根 大丹波川を挟んだ東にある岩茸石山からみた川苔山。中央が真名井沢の谷筋でその北側にあるのが真名井北稜(右)、南側が この赤杭尾根(左)となる。赤杭尾根の上部にあるピークがエビ小屋山。

狼住所から防火帯はやや登りぎみになり、次の小さなピークの手前で右手の植林中に入る。このピークから真奈井北稜ルー トが別れているが、残念ながらこちらは登山道として整備されてはいない。再び防火帯に出ると尾根の背を進む。モミの木が 立つエビ小屋山の手前で、ルートは尾根の背を離れ、左に折れて植林中を折り返しのある急な下りで高度を落とし、真名井沢 から登ってくる林道上部と思われる未舗装の車道に出る。

しばらくこの車道を歩くと、右手にルートの続きが現れ、そこへ入ると植林中の歩道となる。歩道の東側は時に細木の林に なっていて、新緑の季節にはきれいだ。少し進んだところに伐採によって南側が開けた場所があって、多摩川南岸の御嶽山、 大岳山、御前山が見える。この尾根筋はなかなか高度を落としていかず、緩い下り続きで鬱陶しい感じだが、まもなく赤杭山 のピークへ向かう踏み跡が分かれ、このピークをすぎるとはやや急な下りとなっている。

もうそろそろ終盤、尾根末端の急坂にはいるかと期待したいところであるが、ここから先もしばらく単調な歩道が続き、 次のピークを巻いた先で古里駅の分岐があらわれる。赤杭尾根コースの利用者の大半はこの古里駅側に下るようだ。 右折し時に細い路肩にルートを外したのではないかと心配するような歩道を辿ると、沢沿いの下りとなってコンクリートの 階段で車道に降りるようになっている。

この登山道入口から古里駅まではさらに10分ほど車道を歩くことになる。

ズマド山赤杭奈尾根の末端にあるズマド山。

古里駅への分岐を直進すると、赤杭尾根の末端部に突き出た双耳峰でよく目立つズマド山があり、さらに尾根を南に追って川井駅へ 出ることができる。分岐を出たすぐ先に、ズマド山ピークへの踏み跡が分かれていて、こちらに入ると登りとなって北峰に出る。さらに南側に続く急坂を下り 登り返すと低い方のピーク南峰に到達し、三等三角点はこちらに設置されている。

遠望したときには、特徴的なズマド山であるが、山頂に立っても展望もなく、これといった面白みのないピークだ。南峰から巻道 となっている川井ルートにもどる部分は、急勾配な植林斜面に残るかすかな踏み跡を辿ることになり注意を要する部分だ。 西側は谷筋になっているので、やや東に向かうようにルートを探っていくと、すべるように高度を落としていき巻道に出ることがで きる。

ルートは尾根の背をほぼ歩くことになる。この川井コースはほとんど歩かれていないようで、倒木が多く道の状態もよくない部分も 多い。青梅線や行きかう車の音が前方より聞こえてきて末端も近くなったことが感じられる。踏跡が左手に折れていき、下に貯水タン クが見えている。ここから急な下りとなり、先ほど見えていたタンクの脇を通って、さらに下にある浄水施設の脇で左折すると民家跡 に出ることができる。

民家の入口であったと思われるコンクリート段の設けられた歩道を降りていくと、動物よけの網が張りめぐらされていて 、扉を開けて出るようになっている。すぐ下には川井中学に向かう車道があり、左に向けて進むと、斜張橋の奥多摩橋など川井駅あたり の眺めを楽しみながら下っていける。

竹ノ花バス停に出るので、ここから南に向かえば、青梅線の下をくぐり青梅街道に出る。 大丹波川をの大正橋を渡った東側に川井駅入口がある。

CourseTime
川苔山山頂 5分arrow 東の肩 5分arrow 曲ヶ谷北峰 5分arrow 南峰  5分arrow 狼住所 20分arrow 防火帯終わり 20分arrow 車道 10分arrow 歩道入口 15 分arrow 赤久奈山 30分arrow 川井駅分岐 5分arrow ズマド山北峰 5分arrow ズマド山南峰 10分arrow 巻道にもどる 30分arrow 民家跡 5分arrow 竹ノ花バス停
Transportations
帰路:JR青梅線川井駅から乗車(川井ルート).JR青梅線古里駅から乗車(古里ルート)
赤杭奈尾根略図
曲ヶ谷北峰 曲ヶ谷北峰。写真で左となる西側に川苔山があり、右は日向沢の峰方面。南側の林の中に赤杭奈尾根に下るルートがある。
狼住所 狼住所の名がある場所。曲ヶ谷の峰から防火帯を下ったところで、舟井戸へ向かうルートが分岐しこちらを鳩ノ巣駅に下 ることもできる。ここには日向沢の峰側から曲ヶ谷の峰を巻く歩道もここで合流している。
尾根上の木 尾根の上に立つモミ。エビ小屋山のピークはこの先にあるが、歩道はここを左に折れて東側の植林中を下っている。
車道 一部区間は林道の上を歩くようになった。
赤杭奈山 尾根の名を冠した赤杭奈山、その山頂は展望もなく特徴のない場所だ。
古里分岐 赤杭奈山を超えしばらくすると古里駅への分岐が現れる。そのまま進め尾根の終端部まで辿り川井駅に 出ることもできる。
ズマド山 分岐をまっすぐ進むとすぐズマド山への踏み跡が分かれる。ズマド山は双峰で、この踏み跡をたどると北峰を経て三角点のある南峰に登れる。
雲取山
足毛岩から登ってくる防火帯がある山頂は西側は開けていて、雲取山の眺望が良い。 小雲取から雲取山の山頂にかけてのスロープでその確認は容易だ。左手には飛竜山の山頂部が見えている。
天祖山
北側に階段状に石灰岩の採鉱がされている天祖山。
三ドッケ(天目山)
ヨコスズ尾根が派生する一杯水の北に位置する天目山は、三ドッケとも呼ばれる3つのピークが 並び確認しやすい。
蕎麦粒山
Fuji
山頂の南側の樹間には富士山の眺望がある。
雲取山から見た本仁田山
雲取山から見た本仁田山。
map
駅
鳩ノ巣駅

そのほか:
maps
1/25000地形図:奥多摩湖
登山用地図:山と高原地図 23 奥多摩 2009年
      ヤマケイ登山地図帳7 川苔・御岳・高尾
オンライン地図:YAHOO 地図
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