
このコースの範囲であれば、二万五千分の一地形図では、千丈ヶ岳、鳳凰山の2枚でカバーする.池山御池小屋経由 で登るのなら、夜叉神峠、間ノ岳、農鳥岳の縦走をもくろむのであれば、これに加えて、間ノ岳が必要になる.
間ノ岳を、 Yahoo地図情報でみる.
登山地図
登山用地図で、私の愛用しているのは、「 ヤマケイ登山地図帳4 北岳・甲斐駒・仙丈-南アルプス北部」と、ゼンリンの「登山ハイキング7 北岳甲斐駒」の2種であるが入手できない.

私の山行で実際にかかった時間を記してあります.途中何回か取った休憩時間は 含まれていません.
- 第1日
- 甲府駅
- 2時間半(山梨交通バス)
- 広河原
- 20分(市営バス)
- 野呂川出合
- 2時間15分
- 両俣小屋
- 第2日
- 両俣小屋
- 35分
- 野呂川乗越
- 1時間25分
- ピーク
- 1時間15分
- 三峰岳
- 35分
- 間ノ岳
- 40分
- 中白根岳
- 20分
- 北岳山荘
- 55分
- 八本歯のコル
- 1時間15分
- 大樺沢二俣
- 1時間20分
- 広河原
- (タクシー)
- 甲府駅

昨年北岳に登ったとき以来、私はこの間ノ岳に登ることを心待ちにしてきた. この山には、私の故郷である静岡県の県境が通っていて、このピークがその最北になる からである.地図を見てそのことを知って以来、一度はそこに立ってみたいと思いつづ けてきた山であった.
静岡県の県境線は、この山の南面に源のある大井川を取り囲み細く北に突き出して いる.本当は静岡県側からアプローチしたいのであるが、大井側源流をさかのぼるのは 一般には難しい.山梨側から入るとすれば北岳に続く白峰三山の1ピークにすぎないの でちょっと味気ない.
東京での生活が長くなり、最近私は故郷とその他を区別する境界を欲しくなりつつ あるようだ.その境界線を直接足で越えて帰郷することにちょっとした魅力を感じるよ うになっていたから、山梨からいくのも悪くないと妥協することにした.
ただ、そういう目的であるから、縦走の1ピークとして通過するのではなく、直接 この山に登れる仙塩尾根を伝うルートを選ぶことにした.
仙丈ヶ岳から南下し塩見岳まで続く20キロメートル以上続く尾根が仙塩尾根. 両端の3000メートル峰に吊り下げられた稜線は、ほぼ中間点で一旦標高を持ち 直していて、そこが三峰岳(みぶたけ)2999メートルである.
東の間ノ岳から静岡県の北辺を形づくっている稜線が、南北に走っている仙塩尾根と合 わさるところが三峰岳で、南からきた縦走者はこのピークを後に北岳を目指して間ノ岳 に向かっていくのが普通だろう.よってこのピーク以北の尾根を歩くものは少ないよう なのでちょっと心細い感じがする.
三峰岳から仙塩尾根を北へたどったところには野呂川越という標高2300メートル の鞍部があり、野呂川脇にある両俣小屋からルートがついている.この両俣小屋は、野呂 川林道でアプローチでき、仙丈ヶ岳から 大仙丈ヶ岳まで縦走したときの下山や左俣 からの北岳への登山に使われている.
両俣小屋を出発、野呂川越から仙塩尾根を南に辿り三峰岳を経て、間ノ岳山頂に立つ. 帰路は北岳側に下り、鞍部にある北岳山荘から大樺沢のルートで広河原に下山すれば、 かなり大回りとなるが、どうにか1日の行程にくみ上げることができそうである.
もっとも広河原から甲府にもどるバスの出発時刻が早いことから、やや時間に追われそうで、 予定どおり進めなかったときにはバスに遅れそうであった.しかし、どっちにしてもテントは持 っていくつもりだから、その時は広河原に泊まればよいだろう.
念願の間ノ岳へむけて、私はこのコースを挑戦することにした.


















