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剣ヶ峰 山頂の最高点、剣ヶ峰
馬ノ背と呼ばれる急坂を登れば剣ヶ峰.近年、役割を終えたレーダードームは取り去られ, それを支持していた建屋だけ残されていた.
剣ヶ峰とレーダードーム
レーダードームのあったころ.1998年.
測候所 レーダー解体について、工事を行った大成建設のページに記事があります. また昭和38年のこの施設の施工も同社が行っていてヘリコプターでドーム骨組みを持ち上げている写真が掲載されています.



富士を扱ったたのページは、
河口湖五合目から須走口から(2004年)
富士の眺望:眺望する場所によって異なる富士の姿.比較はこちらのページ


 富士山の海抜は3776メートルで国内ダントツの一位だ.続く高峰、南アルプスの 北岳とは500メートル以上の差がある.南は、駿河湾の海岸線まで 達するなだらかで広い裾野をもち、その上に整った円錐形を乗せている.姿は美しい独立峰は古来より名山、霊山としてあがめられ、日本に生まれたわれわれは、見ている山の姿が美しいかどうか、 この富士に似ているのかで判断していることがある.富士は美しい山姿の基準、秀峰の理念形である.
   よって、各地には富士の姿にあやかって、ふるさとの富士と呼ばれる山々が存在している.かつて、シアトルを旅行したとき、そこにはタコマ富士というものさえあった.Mt.Raniner山.かつて海を渡った 人々は、異国の地にまで富士を見出していた.国内でも、利尻富士薩摩富士など際だった容姿をもち富士の名を冠する山があり、これらに私も登ってみたことがある. しかし、いざその姿を前にすると、富士の富士との比較が頭に浮かび、その違いにこそ関心がむかってしまう.どちらも独立峰、裾野から突き上げたとがった峰であってよく目立つのでこれは富士の名 に恥じない.難点は少しとがりすぎているところだろう.本物の富士は広い裾野に三角錐が乗った成層火山、重量感と安定感が富士の第一印象だ.そして火口のある山頂は尖っていない.
Isabella biard
 三角錐も、思い浮かべるものより実際にはずいぶん鈍角である.広重、文晁の描いた富士は鋭角だけれど、実際には東西縦断124度とかなり 鈍角な山姿であることが、太宰治の富岳百景に出てくる.北斎にいたっては30度くらいに まで尖っているそうだ.世界的に有名な北斎の浮世絵、「凱風快晴」.この赤い富士はおそろしくとがったピークである.国内一の高峰ゆえに超絶していなければならないからだろう.北斎の 与えた高さの誇張に、富士はこうでなければならないとだれもが納得してしまうだろう.
 もうひとつ富士の鋭角性で思い出すのは、明冶初期に日本を旅したイザベラバードの「日本奥地紀行」の 挿絵のことだ.これもおそろしく鋭角の富士である.日本に向けての最後の旅程、東京湾を横浜に向かった人々の目に最初に写った異国の地の姿、それが鋭角の富士であったのだろうか.後に日本といえば 「ふじやま」となるきっかけを与えた絵であるのかもしれない.この尖りぐあいはたぶん独立峰ゆえのものだ.ほかに比較すべき山が見えていないとき、孤高の山である富士が水平線に聳え立っていたのだろう. 私も一度水平線上に頭を出す富士どのような姿をしているのかみてみたいものと考えているのであるが、残念ながらいまだ実現していない.

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山小屋    私が富士山に初めて登ったのは、1998年の夏であった.静岡県で育った私にとって富士は身近な山.その姿を見た回数なんて数えられないほど多かったはずだけれど、登ったことは 皆無であった.このときも最初は友人とどこか他へ出かける予定であったのが、考えてみればこれまで富士には登っていないのだから、夏だし、これを機会に登ってみようという話になった.
小屋の並ぶ久須志神社周辺.
須走口登山道は8合目で河口湖口のルートと合流する. このあたりまでくると、酸素濃度が薄く歩みは極度に遅くなる.
日ノ出
御来光を拝むために富士に登る人は多い. 日の出を真正面に見ることのできる九須志神社の周辺には夜通し登ってきた人々が陣取って人だかりができている.
Kusumi Jinjya sharine
須走口登山道の最後の一歩を終えると、目の前には九住神社が建っている. 信仰の山も富士山の一側面である.
山頂
Weather_station
かつては、天気予報には富士山レーダーの情報が流されていたのだが、最近は気象衛星にその役を譲ってしまった. 富士山測候所は、日本の最高地点にあり、そのことを示す石碑がすぐ前にある.
Sengen shrine
富士宮口歩道の終点は浅間神社.この附近は山頂で最もにぎやかな場所で、 夏期には郵便局や電話局の臨時出張所が設けられる.
   そして、楽すぎず、難しすぎない御殿場須走口から登ることにした.これだけ決まれば、富士山ということで、どうにも気合が入らない.真夏のうだるような暑さゆえ、 前夜は同僚とビヤホールで散々飲んだ末帰宅し、深夜になって同行する友人宅に向かうことになった.これでは明日バテテしまうと心配しながらも、ビール の誘惑には勝てずまたもや飲み始めてしまった.翌朝、寝不足、ビールを残したままの体での出発となった.小田急線で新松田に行き、久しぶりの御殿場線に乗る. いっそう悪いことに、はやくも天気まで怪しくなってきた.雨具の仕度が話題になるスタートで、ますます気合が入らない.
 御殿場駅に降り、まず驚いたのは駅前がきれいに整備され、私の記憶にある御殿場とはあまりにも乖離していたことだ.でも、バス乗り場はまだ そのままの感じで、かろうじて座席が埋まるくらいの乗客でバスは出発した.天気が悪いとはいえ、夏本番の週末だからもう少し込み合ってもと感じる客足だ. 富士といえば御殿場から登るものだと、子供のころから思っていた私にとって、須走口も富士の道としては、決して主流ではなかったことをその後知る.
 「富士は登らぬも馬鹿、二度登るも馬鹿」といわれている.私にとってもこれが一生に一度の登山となるはずだった.でも結局2度めも3度目もあることになった.  一度くらい、すべて自分の足で登ってみたいと思う.麓からのルートを探してみると、かつては富士講で使われにぎわったという吉田口が唯一残っているだけである. 他のコースは、自動車道ができた下半部は下りであっても使われることはなくなってしまったようで、今では完全に廃れてしまっているようだ.それも、無理ないこと と思ったのは、吉田口から挑戦してみようと計画を立てた時、私の体力では一泊二日で登るのは無理そうなのである.5合目まで自動車で入れるからこそ、老若男女、容易 に登れる山となったのであって、やはり日本一の海抜は生易しいものでないことを知らされた.
 富士は古くから信仰のために登られた山でもある.名だたる高山の中では最古の登頂記録をもっているという.その時以来、いったいどのくらいの登山者が登 ってきたのであろうか.かつて人々が登頂の苦の代償に求めたご利益を現代人は期待してはいないし、自動車道が通じていれば少しでも楽をしたいのが現代人である. 私もそんな一人であるから、結局この山に二日以上を費やす気になれなかった.富士登山は行楽なのであって、その登頂を果たせたことを喜ぶものではない. これは、多くの人の共通した富士山の認識であろう.
金鳥居
吉田の金鳥居
 富士の登山道は5つ.北側山梨県から登る河口湖口と吉田口.東側から登る須走、御殿場口、そして西から登る 富士宮口だ. 信仰登山の歴史をもち、山麓からの登山道を残しているのが吉田口登山道で、富士吉田市の富士浅間神社に始まる. 吉田口の西側に平行しているのが河口湖口、自動車道スバルラインはこの軌跡に近いからだろう.自動車道の終点、五合目 にある登山道入口は河口湖口と呼ばれていて、もっともにぎわう登山道となっている.この河口湖口登山道は、六合目から上は 吉田口登山道に合流し、さらに八合目で、御殿場側から登ってくる須走口登山道も合流し、山頂北西部の久須志神社に到達す る.
 河口湖口までは、新宿駅からも直通バスも出ているから東京から富士に行く場合、交通の便は文句なくよい.スタート地点は 2380メートル、山頂の海抜からマイナスすれば約1400メートル、その行程はちょうどハイキング気分で登る山の高さの上限 といったところだ.所要時間も5時間ほどと短いから、夜登り始めご来光を拝むのに最適だ.ルートに沿って山小屋の数も多く、安 心して登れるコースでもある.難点は過度の集中により、9合目あたりから上はかなり込み合う.日の出直前になれば 神社直前付近は渋滞し、山頂に達せず日の出を迎えることにもなりかねない.
 富士は合で示される10ステップで登るのは良く知られている.合は標高を示しているのではなく、所要時間でつけられているよう だ.ゆえにスタートとなる五合目を名乗っている地点においても、標高はルートによってまちまちとなっている.特に低いのは御殿場 口の1440メートル.このコースは宝永年間の噴火口近くを通って、緑のない荒涼とした富士を登ることになる.コースタイムも8時間、 相当なもの好きしか登らないコースだろう.通常は下りに使われ、下山路として選べば、砂走りや、砂漠のような末端部は、国内では 富士にしかない壮大な風景を楽しめる.
 西側からの富士の登山口は富士宮である.明治39年に作られ、かつては大宮口といわれていた.実際には村山口という今とは別 のルートが使われていたようだが、浅間神社と組みあわせは、古くからの由緒正しい富士登山口といえる.現在は2304mの富士宮 口新五合目が登り口となり、山頂へは最短の4時間30分で到達できる.
 このコースと御殿場口コースは剣ヶ峰のすぐ南にある浅間神社奥宮に通じていて、北東側の3つのルートが久須志神社に到達する のと異なっている.しかし、お鉢まわりよばれている直径1kmほどの噴火口を一周できるコースが両神社を結んでいるのだから、どちら へ着こうと変わりはないことだろう.ところが、意外なことにお鉢周りをして下山する人は少ないのである.浅間神社から馬ノ背と呼ばれ る最後の登りを終えれば到達できる、国内最高点の剣ヶ峰でさえ、神社の周りの喧騒がまるでうそかのように、人の姿は少ない. 富士に登りながら、真の山頂まで達する人はきわめて少ない現実は不思議だ.ご来光に満足し、早々引き帰えしてしまう.
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登山証明書
夏季、富士山頂郵便局が設営される. 1998年に登った際に、この郵便局で購入し送った登山証明書.


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Hakusandake
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Sengen
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Asahidake&Izugatake
Kengamine
Kusushidake
 


fujiyoshida 河口湖口より登る 2002年.

視界がよければ、富士吉田の街の明かりが暗闇に浮かびあがる.
 
ご来光:多くの登山者は、日の出に合わせ夜間に登る.川口湖と須走口の終点、久須志神社への鳥居のあたりには日の出の時刻、渋滞する.

日の出時刻は国立天文台 天文情報センター 暦計算室
goraiko
goraiko
goraiko
三角点 日本最高所の三角点.ただし富士山頂にあるのは二等三角点だ.ちなみに一等三角点の最高所は南アルプスの赤石岳に設置されたもの.
富士宮口 浅間神社
 富士宮口歩道の終点には浅間神社の社がある.この附近は山頂の中で最もにぎやかく、夏期には郵便局や電話局の臨時出張所が設けられる.
虎岩
 火口に突き出た虎岩と剣ケ峰.
剣ケ峰 白山岳
久須志神社周辺 久須志神社
 
宝永山を見下ろす 下山路はブルドーザ道

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山頂郵便局
郵便局  7月から8月の間、山頂(富士宮登山道)には郵便局が開設される. ここで投函すれば、日本最高所の消印で配達される.取り扱い時間が午前6時から午後2時と変則なのと、取り扱う業務内容が普通郵便物 など限られているので注意.
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Fuji 富士は休火山.最後に噴火したのは宝永年間.このとき吹き上げられた火山灰は江戸市中に降りそそいだという. 日本の首都東京は富士のお膝元.羽田空港を離陸した飛行機の窓で、まず目に入るのは広い平野の上に突き出た富士の姿である.

岩殿山からの富士 高川山
石割山
下界からの富士:左:JR中央本線が大月駅にさしかかると、車窓に岩肌を露出した小さな山が現れる.これが岩殿山、容易に登れる山頂は、富士の眺望が美しい. 大月は桂川と笹子川の合流部に発展した町で、桂川の谷筋の先には富士がある.
大月市 秀麗富嶽十二景
右上:高川山は、初狩駅の東南に位置し、桂川と笹子川を分かつ山である.山頂の視界は広く、桂川の谷筋の先に富士がそびえる.右下:石割山の富士.富士の展望の良い場所として東麓の忍野はよく知られている.その背後に位置するのが、石割山で、山中湖畔の平野から容易に登れる.展望に優れる山頂からは 緩やかな麓の上にそびえる富士が間近だ.


眺望
富士を見る
Fuji
富士の眺望:眺望する場所によって異なる富士の姿.比較はこちらのページ
焼津港
私の故郷、静岡県焼津市からみた富士.駿河湾越であること、右肩の宝永火口の出っ張りが特徴だ.
三峰岳からの富士
三峰岳は富士からは西北の方角、南アルプス、間ノ岳のすぐ西にあるピーク.西から見た富士は、剣ケ峰と白山岳であろうか両端が強調されて双耳峰になる.
西御殿岩
西御殿岩からの富士.北北東からみた富士が均整のもっとも秀でた姿だと私は思う.大菩薩峠や500円札の富士で有名な雁ケ腹摺山も類似した絵図になる.
yoshida
北東のお膝元、富士吉田からの富士山.大沢の深い切れ込みが印象的.
山中湖のすぐ東にある明神山は、富士展望の優れたピークとして有名.ただ、東側の姿はしまりがない上、ここは富士に近すぎるから、 他の山との対比がえられず、いまひとつ迫力に欠ける.
三頭山
東京からみる富士の姿.ちょうど東北に位置する三頭山は、都民の森もあり訪問者が多い.澄み切った冬の空気のもと鮮明な富士の姿をみることができた.
千枚山荘
南アルプス荒川岳の千枚山荘はちょうど西北西に位置する.
黒金山
北に位置する黒金山からみた富士.6月はじめの富士、細い残雪は谷筋のありかを浮かびあがらせている.
富士を知る
Books
富士山の自然と対話 山本玄珠著 北水 1999年
富士山 自然から文化史まで JTB日本交通公社出版事業局発行 1996年
富士山と日本人 富士は日本の象徴.人々はこの山を常に意識して生活してきた.描かれ、文学に書かれ、 信仰の対象でもあった.そんな人々と富士のかかわりをとりあげた書.
名山図会 国書刊行会 が出版されているようだが、私はこの本は所有せず.したがって内容は確認できていない.住谷雄幸著、 文庫で出ている、「江戸人が登った百名山」には、文晁の富士の絵も掲載されている.
富士山頂 さまざまなテーマで山の本を書いた新田次郎は、気象庁に勤めていた当時、自ら関わった富士山レーダ設置の 舞台裏を書いている.
雪煙 山頂気象観測の裏方、強力.最後の強力として活躍した並木宗二郎の21年の苦悩を扱ったルポルタージュ.
富士山の噴火 休火山と分類されているように、活動を休んでいる山を知っている私たちには意外に思えるほど、 有史以降も、この山は活動してきたことが、過去の文献を調べることによってわかるのである.
富士山宝永大爆発 火山の噴出すエネルギーは膨大で一国の体制を傾けかねない一大事である.江戸幕府は宝永の噴火に いかに対処し復興していったのか、前代未聞の普請を本書は詳しく追っている.
Links
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富士山情報
富士国 山梨観光ネット 山梨県観光部
富士山情報 富士宮市
富士山の情報 富士市
富士吉田市
富士山 気象庁のページ
富士山測候所
富士山ネット 山梨日日新聞社 YBS山梨放送
富士山本宮浅間神社
Live camenra
LiveView of Mt.Fuji
三つ峠
YBS
富士吉田市
自然研
登山
地図
富士山・御坂 ヤマケイ登山地図帳
富士登山ハンドブック 富士自然動物園協会編 自由国民社 2001年(改定)
交通機関
河口湖口
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富士急
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登山用品店 アイシーアイ石井スポーツ
好日山荘Webショップ
さかいや・オンラインショップ
登山道が整備された富士に登るために高度計は必要ない.ただ、国内一の高さだけに、普通の登山では味わうことのできない 高度計の目盛りの変化を追いながら登るのは楽しいものである.
Mitubishi
山行用としては定番といえるほど普及しているタイプ.単四電池. とにかく低価格なのが魅力.電池は単三. LEDライトは軽量なのが魅力.難点は光量と電池が特殊なこと.
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